このコラムを読んでいただいている方は、
矯正治療を受けようかどうか迷っていらっしゃる方も多いのではないでしょうか。
矯正は痛そうだな・・・
装置を着けるのは恥ずかしい・・・
治療が終わるまでに時間がかかりそう・・・
歯並びに悩みながらも、このような不安から治療をためらっている方も多いはず。
そうです。私たち日本人は、諸外国に比べると「矯正治療に後ろ向き」な国民なんです。
そのことを如実に示しているリサーチ結果をご紹介したいと思います。
透明なマウスピース型矯正装置「インビザライン」を提供する
アライン・テクノロジー・ジャパンによる「日本人の歯並びに関する意識調査」の結果です。
【出典】
アライン・テクノロジー・ジャパン株式会社による「日本人の歯並びに関する意識調査」
■調査対象:日本(東京)、アメリカ(ニューヨーク)、中国(上海)の20代~40代の一般男女600名(各国200名)
■調査方法:インターネットリサーチ会社によるアンケート調査
興味深いのは、歯並びは笑顔の印象や健康に影響すると認識していながら、
「治療を受けていない」「受けようと思っていない」日本人が多いこと。
そのネックになっているのが「矯正装置」であることも伺えます。
つらさ・不自由さを連想し、装置を着けることに抵抗がある方が多いようですね。
矯正治療に消極的な方には、もしかしたら誤解があるのかもしれません。
まずは、主な矯正装置の基礎知識から押さえていきましょう。
矯正装置ってどんなのがあるの?
矯正装置には様々なものがあり、分類の仕方もいろいろですが、
今回は「取り外しできる・できない」という分類で、主な矯正装置について解説していきます。
固定式矯正装置
一つひとつの歯に金具(ブラケット)を着け、金具にワイヤーを通して歯を動かす方法です。
【メタルブラケット】
金属でできたブラケットを用いた矯正装置です。金属製のため薄くて丈夫で、比較的低コストですが、金属が目立つのが難点です。
【クリアブラケット】
透明なブラケットを用いた矯正装置です。透明なので見た目は目立ちません。
メタルブラケットに比べ高額ですが、治療期間は変わりません。
【リンガルブラケット(裏側矯正・舌側矯正)】
歯の表側ではなく裏側(舌側)に着ける矯正装置です。
歯の裏側に装置を着けるので、周囲に気付かれることはほとんどありません。
装置が舌に触れる違和感に慣れるまでに時間がかかることや、
歯みがきに時間がかかること、また通常の矯正に比べて高額なのがデメリットです。
着脱式矯正装置
主に寝ている間に装置を着けて歯を動かす方法です。取り外しできるため
歯みがきや食事の際に影響がないのが利点ですが、適用症例は限られてきます。
【マウスピース矯正】
透明なマウスピース型の装置を着けて歯を動かします。
代表的なマウスピース矯正としては、当院でも取り扱っている「インビザラインR」があります。
【床矯正】
プレート状の装置を着けて顎を拡大することで、歯並びを整える方法です。
歯を並べるスペースを確保するため、成長期の子供に使われます。
比較的低コストで治療できますが、歯が完全にきれいに並ばないケースもあります。
どの装置・方法にもメリットやデメリットがあり、治療費も治療期間も変わってきます。
また、お口の中の状態やライフスタイルによって、適切な矯正装置や治療方法は異なります。
まずは一度、先生に相談し、しっかりと診断を受けたうえで、
自分にとって良い治療を選択することがとても大切です。